スチールプランテックは、日本を代表する製鉄プラントエンジニアリングメーカーです。STEP 1では、当社の役割について詳しく解説していきます。
プラントとは、ある特定の目的を果たすために多くの機械や設備を複合的に組み合わせたものです。その種類は石油化学プラント、発電プラント、環境プラントなどさまざまですが、中でも当社が手掛けるのは、鉄を生産するための製鉄プラントです。高炉や電気炉、連続鋳造設備や圧延機など、多くの設備を組み合わせることで、それぞれの用途に合わせた、特徴の異なるさまざまな鉄を生み出しています。
こうしたプラントや、そこで使われる機器、設備を取り扱う事業者が行う経済活動は“プラント産業”と呼ばれます。
お客さまが抱える課題やニーズに応えるために、プロジェクトの企画・設計・製作から据付・試運転・保全にいたる全ての工程を担い、実現に向けた計画や設計、管理や試運転などの一連の活動を“エンジニアリング”と呼びます。
一つのプロジェクトを遂行するには、高度な知識と経験を持つプロフェッショナル達の力とチームワークが必要不可欠です。ここでは、当社の職種とその業務内容、活躍フィールドについてご紹介します。
マーケットの動向分析や需要開拓、お客さまの課題解決に向けた提案を行います。契約後もお客さまと技術チームの間でのベストプラクティスを追求します。
3D-CADやCAEを駆使したプロセスの基本計画から装置の詳細設計、性能確認までを一貫して手掛けます。機械工学以外にも化学・材料、メカトロに関する技術が求められます。
プラントの性能を最大限に発揮させるために、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)などに関するサイバーサイエンス技術を駆使しながら、電気系ドライブやプロセス制御の設計を担当します。現場では設備の最終調整を担うキーパーソンとなります。
受注から設計、製作、工事、納入にいたる幅広い工程において、コストや品質のマネジメントを一貫して担当します。リーダーシップ、リスク対応力、調整力が求められ、プロジェクトを成功に導くために重要な役割を果たします。
ものづくりにおける品質管理を担当し、国内外のベンダーでの製作や組立に関わり、技術指導や精度、性能検査を行います。加工、組立に関する深い知識やコミュニケーション力が求められます。
設計部門から要望を受け、品質や価格面を考慮しながら最適なメーカーを選定するほか、交渉、契約、納期管理を担当します。コスト削減に向けた戦略立案や手法改善も手掛けます。
エンジニアリング事業運営、個別プロジェクトをサポートします。ERPシステムなどを活用した管理業務を行うほか、経営課題を解決するための戦略機能も担います。
当社には熱い想いを持つ数多くの社員がいます。彼らの考えや経験、バックグラウンドはさまざま。STEP 3では、実際に働くひとの声をご紹介します。
海外営業として、台湾やベトナムをはじめとするアジア各地での製鉄所建設プロジェクトに携わっています。業務の範囲は多岐にわたり、お客さまとの条件交渉や契約の締結といった新規案件の受注活動から、計画段階での情報収集、現地スタッフの採用や人材管理、既受注案件のフォローまでさまざま。海外に拠点を置くお客さまの担当窓口として、そしてプロジェクト進行の潤滑油としての役割を果たすため、常に自分に何ができるのかを考えながら業務にあたっています。
就職活動では製造業など、ものづくりに携わることができる企業を見ていました。カタチのある商材を扱えるため、やりがいを実感しやすいのではないかと考えたからです。
その中でも、当社は製鉄生産設備から生まれる製品の裾野の広さが魅力だと思いました。建築業界や自動車業界など、さまざまな産業のベースとなり、経済を支えていくそのスケールの大きさに面白さを感じました。
私たちの仕事は、一つひとつが何十億円もの規模のプロジェクトです。それだけの設備投資をするということは、当然、お客さまにとっても、その経営に大きなインパクトを与える重大なプロジェクトとなります。だからこそ、案件を受注できたとき、そして無事に完工できたときは、お客さまの期待に応えることができた安堵感と嬉しさとで胸がいっぱいになります。
大学での学びは予備知識として役立つこともありますが、やはり社内や現場で一つひとつ覚えていくことがほとんどだと思います。
製鉄工場の設備だけでも技術的な専門用語が多くありますし、国や地域によっても文化やルールは変わってきます。どんな状況でも「もっと良くするために何ができるか」というマインドを持つことが成長への近道なのだと考えています。
当社で働いていて面白いなと感じるのは、私たちが納めた設備から生まれた「鉄」が、また、新しい製鉄プラントの一部として利用されていくことです。ダイナミックな経済の循環を肌で感じられるのは、この会社ならではの魅力だと考えます。
学生の皆さんには、就職活動の機会にぜひ幅広い業界を見てもらいたいです。多くの業界を見て回って、最後は自分で決断して進路を決めるという経験が今後働いていくうえで財産になるのだと思います。
製鉄プラントの上流工程にあたる機械設計と新規見積計画の業務全般を担当しています。設計部門と言っても社内で作図するだけでなく、実際に国内外のお客さまを訪問して機器仕様のご説明や操業の立合い、機器メーカーとの調整など、機械設計の担当窓口としてプロジェクトを完工へと導きます。設計に関する知識や経験はもちろんのこと、コミュニケーション力や調整力が求められる仕事です。
ゼロから何かを作り出すことに興味を持っていたため、ものづくりメーカーを志望していました。ただ、「どんなものを作り出したいのか」という具体的な考えはなく、さまざまな業界を見ていました。
そんな中、当社の説明会で転炉から溶けだした鉄が流れ出ていく映像を見たとき、その迫力に圧倒されました。そのとき受けた衝撃が製鉄プラント業界を考えるようになったきっかけです。
エンジニアとして面白いと感じるのは、やはり設備の試運転と立上げの瞬間です。それまで、設計図上でしか見ることのできなかったものが、実際に巨大な設備としてつくりあげられ、大きな音を立てながら稼働を始める。そんな瞬間を目の当たりにできるときはいつも「この仕事をやっていて良かった」と大きなやりがいを感じます。
大学では研究発表のプレゼンを積極的に引き受けるようにしていました。また、軽音サークルに所属していたため人前で演奏する機会も多くありました。当社では、エンジニア自身がお客さまと向き合うことや社内でプレゼンを行う場面が多いため、学生時代に人前に立つ度胸を鍛えられたことはこの仕事に活きていると感じます。
就職活動は、さまざまな業界や業種の人と出会うことのできるチャンスです。企業が異なれば、大切にする考えも、カルチャーも異なります。一つの業界に絞らず視野を広げて見てみれば、新たな発見を得ることもできます。少しでも興味のある業界や綺語があれば、ぜひ積極的に飛び込んで自分の目で確かめてみてください。
現在は台湾の鋼板メーカーに圧延機を入れる案件に携わり、現地試運転に加えて最終調整を行っています。こうした⼤きな機械設備が動作するのは⾮常にダイナミックですし、稼働して実際に製品が作られていく様⼦を⾒られるのは感動の一言です。この仕事は“ものづくり”だけではなく、設計・調達・据付から試運転といった工程全てをうまくリードし、プロジェクトをまとめあげていく楽しみがあります。自分本位の狭い世界に留まることなくお客さまやベンダーと交渉を重ね、ワンチームで良い設備を作り上げることができるのも醍醐味です。
もともと素材としての鉄が好きだったからです。工業高校の機械科時代は、鉄を削って遊んだりするほどでした。そして大学で機械の道に進んだのですが、ロボット作りに没頭して一度は電機メーカーに就職しました。しかしダイナミックな機械設備を擁する鉄鋼業界への思いが再燃。さらに顧客ごとに異なる設備を考え、生み出し続けるプラント設計の奥深さに惹かれて当社に出会いました。
製鉄プラントのスケールの⼤きさは、サイズもさることながら裾野の広さに本当の価値があると考えています。鉄はどこにでも使われており、あらゆる産業の基盤です。だから製鉄に携わることで、全てのものづくりを⽀えられる。そこに無限の可能性を感じています。また設計・調達・据付から試運転といった⼯程全てをうまくリードすることで、プロジェクトをまとめあげていく楽しみがあります。お客さまやベンダーと交渉を重ね、ワンチームで良い設備を作り上げていくのも醍醐味です。
学⽣時代の専攻(機械)と現職の職種(電気)は、厳密にいえば異なります。しかし当社の電気制御設計職では機械の動きや制御・安全対策を検討・設計・決定するという性質上、機械図⾯を確認することも多く、私も双方を理解し設計できるエンジニアを目指しています。その点では、機械科で学んだ知識は大いに活きていますし、むしろプラスになっていると考えています。
赤く巨大な鉄を⼤きな機械設備がコントロールしていく様を⾒ると、今でも面白さを感じますし、鉄の可能性の豊かさを確信できます。動画でも構わないですが、できれば現場で直に体験していただきたいです。また当社では海外勤務の機会があります。私も言葉の壁にぶつかりはしましたが、それ以上に視野と柔軟性が磨かれた得難い経験でした。ぜひ当社で、新しい世界に身を置いて活躍してほしい。そう願っています。
世界を舞台に躍進を続けるスチールプランテック。STEP 4では、当社のさまざまな魅力やオリジナリティーを紐解く「数字」をご紹介します。
世界各国で製鉄プラントエンジニアリングを行うスチールプランテック。これまでプロジェクトを遂行してきた国の数は20ヶ国に及びます。多くの社員が若手のうちから海外出張する機会を持ち、現地での試運転に立ち会うなど海外でのものづくり現場を目の当たりにできます。
当社は2001年に誕生した会社です。一見、歴史が浅い会社のように見えますが、長い歴史を持つ国内大手4社の合弁会社であるため、各社が誇る豊富な知識や経験、ノウハウを持ち合わせているのです。
創業以来、手掛けてきた1億円以上の規模のプロジェクト数は604件。さらに、10億円以上の規模のプロジェクト数は143件に及びます。鉄鋼業界は非常にスケールの大きなビジネスであり、その国の経済発展を支えるほど大きなインパクトを持つのです。
製鉄プラントの建設は、何十年にも渡って稼働し続ける設備をゼロから作り上げるプロジェクトです。何万トンにも及ぶ重量、千数百度にも達する温度を扱う機械や設備が揃っており、その敷地面積も広大。そのため、一般的な大型プラントを建設するにはおよそ36ヶ月掛かるとされています。
厚板レベラは、工場で生産される鋼板の平坦度を向上させる設備です。矯正中に発生するたわみを完全に補正することができます。スチールプランテックが手掛ける厚板レベラの最大矯正反力は10,200tであり、高度な技術力の象徴とも言えます。
働く社員の年間の休日日数は、土日祝日、夏季・冬季休業日などを含め平均125日です。当社では誰もが働きやすい職場環境を目指し、ノー残業デーやフレックス、育児時短勤務などさまざまな制度を導入しています。
当社の受注累計は6,000億円以上。これまで世界中の国や地域でプロジェクトを完工させ、多くのお客さまの期待に応えてきました。これからもさらなる受注獲得に向け、多種多様なニーズを満たす技術開発を目指します。
1990年代、製鉄プラント市場が激しい環境変化を迎え、業界の再編が進展していました。競合となる海外メーカーが国際競争力を強化する中、世界に誇る日本の製鉄技術を守るために、大手4社が結合することで当社は誕生しました。