Steel Plantech RECRUIT 2022

RECRUIT 2022
エントリー
東南アジア最大級、高炉一貫製鉄所の完成を目指して。

TEAM SPCO IN VIETNAM

KEY MEMBER

主要メンバー

  • 営業
    (セールス&
    マーケティング)

    S・S
  • 機械設計
    (プラントエンジニア)
    転炉設備担当

    S・N
  • プロキュアメント
    マネージャー
    S・O
  • 品質管理
    N・T
  • 機械設計
    (プラントエンジニア)
    OG設備担当

    T・U
  • 制御設計
    (プラントエンジニア)
    N・H
  • サイト
    マネージャー
    K・S

SOUTHEAST ASIA PROJECT

場所

ベトナム

受注

2012年7月

稼働

2017年6月

納入製品:転炉製鋼プラント一式転炉とは?

機械攪拌式脱硫設備
(KR)

300t×3基

転炉設備 
300t×3基

転炉

OG設備

RH式真空脱ガス設備
(RH)

300t×2基

取鍋精錬炉(LF)

300t×1基

本プロジェクトは2000年代以降、急速な経済成長を遂げるベトナムで計画された、当時としては世界最大級となる同国初の大型高炉一貫製鉄所の建設に参画したものです。当社では製鉄所の中核設備となる製鋼プラント設備のエンジニアリング、機械設備・電気設備の供給を担い、受注から5年もの歳月をかけ、このプロジェクトを成功させました。

設備が完工するまでの道のりは苦難の連続でした。当社約60名、協力会社含め総勢120名のスタッフが互いに協力しながら、いくつもの壁を乗り越え、2017年6月1日についに初出鋼の日を迎えました。それ以降現在に至るまで、東南アジア最大級の生産能力を誇る製鉄所として順調に稼働を続けています。

これらの設備は当社の半世紀以上にわたる国内、海外での豊富な実績と先進の技術を結集した結果、理想的なプラントレイアウトを実現することでチャージ数(生産能力)を飛躍的に上げるとともに、人命を最優先としたフェールセーフ思想が随所に組み込まれた安全性の高いオートメーション技術を有しています。当社が手掛けた製鋼プラントでは最大の規模となり、納品した設備の総重量はボーイング787のおおよそ60機分となる約12,000tです。

この製鉄所が操業を開始したことで同国の鉄鋼生産量は急速に拡大。今後は国内だけでなく、東南アジア各国への外需に対応した鋼材供給拠点としても期待されています。

ORGANIZATION CHART

プロジェクトの流れと組織図(当時)

クライアント

当社にとってのお客さま。
ニーズをしっかり
把握し的確に
対応することで信頼関係を構築する。

Around 2002 受注活動

受注まで10年
欧州ライバルを制しての獲得。

私は2004年頃から本案件に関わりましたが、事業許可、土地収用、土壌改良等で時間を要し受注するまでに10年弱の歳月がかかりました。

受注にあたっては、当時、円高・ユーロ安の状況で日本企業にとっては逆風の中、ライバルである欧州勢との激しい競争となりました。最終的な決め手となったのは、地道なプレゼン活動や設備見学など現地でのきめ細かい営業活動と、転炉プラントの実績と技術力でした。

そして長年の受注活動中に、お客さま方と強固な信頼関係を築けたことが、その後の5年間に生じた多くの諸問題を互いに助け合い、プロジェクトを成功に導けた大きな要因になったと思います。

営業
(セールス&
マーケティング)

S・S
当時入社12年目
(出資会社入社)

2012.Jul.
受注・基本設計・詳細設計

目標に向かい協力し合い
喜びを分かち合えるのが
プラントエンジニアの醍醐味。

入社2年目の未熟な中、ベテラン上司の指導のもと設計から試運転までを行い、さまざまな経験ができました。

設備完成までは苦難の連続で、試運転終了までに製作した図面は、私が引いたものを含めなんと8,000点以上にもなります。また、当時は、現地スタッフとの知識や技術の差も大きく、設計した通りのスペックを出すために、何度も対話を重ねハードルを越えていきました。

「現場を通じさまざまな人と一つの目標に向かって協力し合い成功の喜びを分かち合う」という経験が出来ることがプラントエンジニアの醍醐味です。この時の経験は現在でも技術面に加え、人とのつながりという面でも生きており、関われたことに感謝しています。

機械設計
(プラントエンジニア)
転炉設備担当

S・N
当時入社2年目
(新卒入社)

2013.Mar.調達

成功の要因は、
社内外120名の一致団結。

本プロジェクトの遂行にあたっては、①知見・知識の差が大きい中での折衝、②海外製作品の納期・品質管理、③現地工事の大幅な遅延、④滞在時の環境と折衝など、さまざま問題が生じました。これらを、社内外(多国籍連合)の約120名が一致団結し「適時」「適質」に業務を実行したことで、設備のスムーズな立上げとお客さまの満足に加え、工事収益の大幅な改善と関係者全員の達成感、成功体験も得ることができました。

個人としても組織としても、エンジニアリング力の大きな向上を実感できた案件として、私の記憶に今も強く残っています。

プロキュアント
マネージャー
S・O
当時入社27年目
(出資会社入社)

2013.Jun.製作・検査・輸送

大切なのは、「人」対「人」で
仕事ができる環境づくり。

2012年5月から本プロジェクトへ参加し、複数の国を移動しながら製品品質・工程管理と大忙しの4年間でした。

一番苦労したことは、考え方の異なる人にこちらの考えを「理解してもらう」ということ。製作メーカーに依頼する際には、その製作物がどういった使い方をされるのかを説明することで、何が重要で何処に注意が必要かが伝わり、品質の確保につなげることができました。またメーカー側からも質問しやすいように風通しの良い状況を作りました。

相手の話を聞き、こちらの話を聞いてもらう、というコミュニケーションの基本を大切に「人」対「人」で仕事を進められる環境作りを今も常に心がけています。

品質管理
N・T
当時入社4年目
(中途入社)

2015.Mar.据付

いくつものトラブルを
乗り越えたその先に。

OG設備は建屋内を縦横上下に配管・ダクトが走るため、設計時も、現地でも関係各所への確認・工程調整に追われました。設備の特性上、マニュアル通りにいかない場合の対応に迫られることもあり、そのさじ加減に苦慮しました。

また言葉の壁に加え、日本以外の国同士の関係悪化で現地スタッフが引き上げてしまうトラブルに見舞われたほか、環境問題も発生し、1年以上も工期が遅れ、その間、放置を余儀なくされたことで製品不良も発生しました。

さまざまなトラブルを乗り越えて、なんとか立ち上げることができたのは、当社が単品の機器屋ではなく、プラント全体を設計している会社であるからだと思います。それを実感できたプロジェクトでした。

機械設計
(プラントエンジニア)
OG設備設計担当

T・U
当時入社7年目
(新卒入社)

2016.Apr.試運転

考えていた通りに
設備が動いていく達成感。

当時は他の海外案件を抱える中でのプロジェクト参加でした。複数の設備を担当し、機械設計部署の担当者とあれこれやりとりを重ねながら頭をひねらせ、読み手がわかりやすいように資料をまとめました。一方で目をこすりながらひたすら図面とにらめっこという作業も多かったです。

その後は現地の都合で1年以上も間が空いてしまい、その間も他案件が入ってくるため頭の切り替えが大変でしたが、約2ヶ月の現地調整を経てついに試運転までこぎつけました。

設計した設備が考えた通りに動いた時のなんとも言えない、忘れられない達成感。この気持ちを糧に、日々働いています。

制御設計
(プラントエンジニア)
N・H
当時入社9年目
(新卒入社)

2017.Jun.引き渡し

SECRET TALK

「一致団結」で味わえる一体感。
それが大型プラント
建設プロジェクトの魅力。

大型プラントに関わる案件で大切にしなくてはいけないことを私はあるOBから聞いたことがあります。それは「十分な衣食住をスタッフ全員に平等に確保する」ということです。

こんなエピソードがあります。

今回のような大きな案件では、現場を指導するSV(スーパーバイザー)がさまざまな国から集まり、その全てがゲストハウスで寝泊まりすることになります。私たちに用意されたゲストハウスは、一人一部屋の建物と二人一部屋の建物と2種類ありました。当初は一部のメンバーに対して二人一部屋のゲストハウスを使用していたのですが、そのことを知った当社のプロジェクトマネージャーが全ての国のSVに一人一部屋を確保し、ゲストハウスが満杯になってしまった場合は同等のホテルを予約しました。「自分たちと同じ釜の飯を食う同志として一人一部屋を確保する。一致団結するために十分な衣食住を確保すること、これがないと現場では決していい仕事は出来ない」という、当社の転炉チームに古くから伝わる不文律を守ったものでした。

また、休みの日には、近くのスパリゾートに行ってリラックスしたり、カレーパーティをしたり、鍾乳洞ツアーに行ったりと、みんなでしっかり休むことを徹底していました。スタッフの誕生日もみんなでパーティをして祝ったものです。夕食も、必ずみんなで食べて、飲んで、笑って、騒いで、それで次の日にはまた現場。ON/OFFを切り替えるため、仕事の話も文句も絶対にしないというのがルールでした。その切り替えがあるから、仕事では、みんなが同じベクトルを向いて協力できたのだと思います。

現地では原因不明の風邪や腹痛などいろいろありましたが、日本人スタッフで病気を治す理由以外で日本へ帰りたいといった人は一人もいませんでした。それぞれ、悩みもあったはずですが、全員が一致団結してまとまり、一つのチームへと成長していったことが、プロジェクトの完遂につながったのだと思います。こうした経験ができるのが「プラント建設プロジェクト」という仕事です。この、目標に向かって突き進む一体感を、これからの若い人にも残していきたいと思っています。

サイトマネージャー
K・S
当時入社21年目
(出資会社入社)

TECHNOLOGY

詳しく製品を知る

  • TECHNOLOGY
    転炉とは?
  • TECHNOLOGY
    機械攪拌式脱硫設備(KR)
  • TECHNOLOGY
    転炉
  • TECHNOLOGY
    OG設備
  • TECHNOLOGY
    RH式真空脱ガス設備(RH)
  • TECHNOLOGY
    取鍋精錬炉(LF)
プロジェクト
マネージャーとは

プロジェクト全体の統括責任者です。スケジュール、コスト、品質の全体を見渡し、プロジェクトチームを組織するとともに、社内外の利害関係者の調整を図りながらプロジェクトを成功へと導いていきます。各分野のスペシャリストをまとめ、お客さまとの窓口となることから、機械、電気、工事など幅広い技術的知見と経験が求められます。

営業
(セールス&マーケティング)とは

マーケットの動向分析や需要開拓、お客さまの課題解決に向けた提案を行います。契約後もお客さまと技術チームの間でのベストプラクティスを追求します。

営業
(セールス&
マーケティング)

S・S
当時入社12年目
(出資会社入社)

エンジニアリング
マネージャーとは

機械設計の責任者として、各担当者と連携し、プラント全体の設計を行います。試運転等をとりまとめる重要な位置づけです。

制御設計
(プラントエンジニア)とは

プラントの性能を最大限に発揮させるために、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)などに関するサイバーサイエンス技術を駆使しながら、電気系ドライブやプロセス制御の設計を担当します。現場では設備の最終調整を担うキーパーソンとなります。

制御設計
(プラントエンジニア)
N・H
当時入社9年目
(新卒入社)

機械設計
(プラントエンジニア)とは

3D-CADやCAEを駆使したプロセスの基本計画から装置の詳細設計、性能確認までを一貫して手掛けます。機械工学以外にも化学・材料、メカトロに関する技術が求められます。

機械設計
(プラントエンジニア)
OG設備設計担当

T・U
当時入社7年目
(新卒入社)

機械設計
(プラントエンジニア)
転炉設備担当

S・N
当時入社2年目
(新卒入社)

土建設計とは

設備を設置する基礎、建屋などの計画から設計、製作、工事管理を担当します。

サイトマネージャーとは

据付時の現場責任者です。据付工事の品質を保ち、納期を守りつつ、安全に進行するようにマネジメントを行います。

サイト
マネージャー
K・S
当時入社12年目
(出資会社入社)

プロキュアメント
マネージャーとは

調達業務の責任者です。外部に発注するものを的確に、効率よく判断し、予算内にまとめるとともに、その納期を管理します。

プロキュアント
マネージャー
S・O
当時入社27年目
(出資会社入社)

品質管理とは

ものづくりにおける品質管理を担当し、国内外のベンダーでの製作や組立に関わり、技術指導や精度、性能検査を行います。加工、組立に関する深い知識やコミュニケーション力が求められます。

品質管理
N・T
当時入社4年目
(中途入社)

プロジェクト
エンジニアとは

受注から設計、製作、工事、納入にいたる幅広い工程において、コストや品質のマネジメントを一貫して担当します。リーダーシップ、リスク対応力、調整力が求められ、プロジェクトを成功に導くために重要な役割を果たします。

見積計画とは

受注前にプロジェクトに必要な要素をまとめ、全体見積もりの作成を行う仕事です。

工事計画とは

据付工事全体の管理を行います。積算、計画立案から実際の管理までを担います。工事品質、納期を守るためには工事に関する知識はもちろん機械装置・電気機器に関する知識も必須となります。現地の安全管理も重要な仕事です。

調達・ロジスティックスとは

設計部門から要望を受け、品質や価格面を考慮しながら最適なメーカーを選定するほか、交渉、契約、納期管理を担当します。コスト削減に向けた戦略立案や手法改善も手掛けます。

製作メーカー・
購入品メーカーとは

【製作メーカー】当社が発注した製品を製作するメーカーのことです。
【購入品メーカー】当社が発注した完成品を納入するメーカーのことです。
本プロジェクトでは分野ごとに使い分け、予算とクオリティのバランスを図りました。

TECHNOLOGY
転炉とは

鉄製品ができるまで

高炉でできた銑鉄は炭素分を多く(4~5%)含んでおり、硬く、もろいため、製品化するためには、ねばりのある強靭な鋼(はがね)にする必要があります。そのためには高純度の酸素を吹き込み、炭素を徹底的に減らし、溶銑予備処理で取りきれなかった「リン」、「硫黄」、「ケイ素」など不純物を除去します。鉄の不純物を取り除き成分調整、温度調整をする工程、それが「転炉」です。

TECHNOLOGY
機械攪拌式脱硫設備(KR)

高炉で作られた「溶銑」の成分調整をする設備です。 「溶銑」を耐火物の羽でかき混ぜ、CaO(生石灰)を主成分とするスラグに硫黄分を反応させて除去します。処理後は硫黄と反応したスラグをノロ掻き機で掻き捨てます。

TECHNOLOGY
転炉

「溶銑」に酸素を吹き込みカーボンを飛ばして「溶鋼」にする設備です。純酸素を吹き付けて主に不純物(ケイ素、リン、炭素)を燃やすことで除去し、リンを酸化反応させるためのCaO(生石灰)や合金を上部の貯蔵槽から必要量を計量して転炉内に投入します。

TECHNOLOGY
OG設備

転炉から発生する高温の排ガス(COガス)を冷却・除塵し、エネルギーとして回収する設備です。毒性が高く、爆発しやすいCOガスを扱うため、高い気密性、安全性、ダスト除去能力が求められます。

TECHNOLOGY
RH式真空脱ガス設備(RH)

転炉後の最終調整をする設備です。RHでは「溶鋼」を真空槽内に環流させ、水素分、炭素分を更に減少させ成分調整を行ないます。

TECHNOLOGY
取鍋精錬炉(LF)

転炉後の最終調整をする設備です。 「溶鋼」をアーク放電で昇熱し、底吹をしながら合金を投入する事で成分調整を行います。