世界初!熱間条鋼サンプル採取ロボット「Spco-ROBO SAMPLER」試運転開始 大幅な安全性&生産性向上を実現

2023年10月10日

工場出荷前の実機

 製鉄プラントエンジニアリングメーカーのスチールプランテック株式会社(本社:神奈川県横浜市/代表取締役社長:若原 啓司)は、2023年10月、国内電炉メーカーへ条鋼圧延ラインの熱間条鋼サンプル採取ロボット「Spco-ROBO SAMPLER(エスロボサンプラー)」(※1)の初号機を納入し、試運転を開始しました。条鋼圧延ラインのサンプル採取ロボットとして世界初となります(当社調べ)。

 本製品は冷却床に設置され、ロボット制御によりガスカッターでの切断と鋼材の持ち出しを1台で行えます。切断位置については、マシンビジョンカメラ(※2)を使用し製品長を計測するシステム「Spco-LENGTH(エスレングス)」(※1)が、瞬時に切断対象材の先端位置を検出しロボットへ伝送します。

 これまでオペレーターが1000℃近い鋼材に近づき、目視で行っていた計測、切断、持ち出しの作業が完全自動化されることで、大幅な安全性の向上につながります。さらに、その都度設備を止める必要がなくなるため、生産性の向上にもつながります。

 この他、アームを交換することなく、棒鋼から形鋼までの様々な品種の鋼材に対応しています(特許出願中)。また、過酷な環境にも耐えうる特殊防火シートで覆いつつも脱着しやすいジャケットタイプとするなど、メンテナンスのしやすさも特徴の一つです。

 当社は「Green & Smart」(Green=脱炭素を推進するための技術革新・Smart=最新技術を駆使した製品のスマート化)を掲げ、最新テクノロジーを織り込んだ商品やサービスの開発、提供をすることで、人と社会と環境を大切にする技術を提供し続けます。

(※1)スマートプロダクツSシリーズ:「Spco-ROBO SAMPLER」、「Spco-LENGTH」は、お客さまのニーズに応じて「ロボットを活用した工場の安全・省力化」、「画像応用・AI/ビッグデータ解析による操業改善や品質向上」、「プロセス分析に基づく操業支援サービス」などの分野で開発を進める、スマートプロダクツSシリーズのラインアップの一つです。プラント毎に設置していた操作室の中央集約化、遠隔操業など更なるスマート化、その先のワンマンオペレーションを目指しています。
(※2)マシンビジョンカメラ:位置検出や検査のための画像処理用カメラ

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