「テンションレベラ」累計200台受注を達成
- 2017年10月25日
- プレスリリース
スチールプランテック株式会社(代表取締役社長:灘 信之)は、このほど、株式会社UACJ(代表取締役社長:岡田 満)より、当社主要商品の一つであるテンションレベラを受注し、テンションレベラの受注累計200台を達成しました。1964年の第1号機受注から数えて53年目での達成であり、その後も、引き続き国内外の顧客よりご用命を頂戴しています。
テンションレベラ(以下「TL」)は、熱延および冷延鋼板、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、特殊材料板などの材料を矯正して平坦度を向上させ、最終製品として仕上げる装置で、各種金属板を製造・販売する企業にとっては欠かせない設備となっています。
第1号機は、今回と同じ顧客の株式会社UACJの名古屋製造所(当時は住友軽金属工業(株)名古屋製造所)に納入したアルミ材用TLで、当社(当時は住友重機械工業(株))の初号機であるだけでなく、日本におけるTLの第1号機でもあり、さらに、世界的にも当時の海外先進国に先んじて商用機として設置された草分け的な設備として、50年以上経過した現在も稼働しています。
その後、その矯正能力の高さから、世界的に採用が爆発的に広がり、当社も設備のパイオニアとして当該技術のリーダー的地位を確立、以来、トップエンジニアリングメーカーとして、国内で26社117台、海外18か国で42社83台と全世界で数多くの顧客にTLを受注・納入しております。
当社のTLは、1号機の時代に確立した、矯正理論、エンジニアリング技法を端緒として、1979年には、住友重機械工業新居浜製造所に完成したTLテスト機を有効活用し、更なる矯正理論の確立と矯正効果の実証を行うことにより、TL技術を飛躍的に向上させてきました。現在も実機相当の設備を使って、設備仕様の妥当性と矯正効果の確認を行いながら、新しいTLの開発と販売に取り組んでいます。
近年は、特に自動車の軽量化や衝突安全性のニーズに合った、超ハイテン鋼の矯正や、アルミパネル材の矯正などの高機能材の矯正ニーズが増加しています。これらは従来の圧延による歪の矯正と違い、熱処置(急冷)により発生する歪や残留応力を除去するもので、顧客の新たな矯正ニーズに対応したカスタマイズド・エンジニアリングを進めており、更にその進展が期待されます。
当社は、このような新しいニーズを敏感に捉えながら、更なる矯正理論の研鑚と納入顧客の声をフィードバックすることで、今後もTL技術の発展とTL商品の拡販にグローバルに展開・まい進してまいります。
≪当社テンションレベラの技術的特長≫
降伏応力の変動影響受けず、残留応力の分散化が図れるロール配置の採用と高剛性設計の適用をしています。
・ 一般炭素鋼 129台
・ ステンレス鋼 29台
・ アルミ合金 36台
・ その他(銅合金、チタン、高ニッケル鉄合金等) 6台
以上
関連製品
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テンションレベラ
熱延鋼板、冷延鋼板、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、特殊材料板などの材料を矯正して平坦度を向上させ、最終製品として仕上げる装置です。矯正対象材の範囲は、板厚が0.05mm〜8.0mm、板幅が300mm〜2300mm、降伏強度が50MPa〜1500MPaです。1970年から独自の試験装置によって各種材料のテストが実施され、理論構築と実機の納入が繰り返されてきたテンションレベラ。製品を現在までに全世界に194台も納入したスチールプランテックは、テンションレベラのトップメーカーです。
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