本渓鋼鉄向け環境対応型高効率アーク炉「ECOARC™」がホットラン 中国でも脱炭素を推進!!

2022年10月18日

本渓鋼鉄ECOARC(WEB)

 当社は中国の本渓鋼鉄(本社:中国・遼寧省)(※1)に環境対応型高効率アーク炉「ECOARC™」(※2)2基を納入し、2022年10月15日に1号機がホットランを実施しました。

 本機は2019年2月に受注しましたが、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、さらに冬期にはマイナス27℃にもなる現地の環境もあり、納入工事は困難を極めました。そうした中、関係者全員が感染に留意しながら工事を進め、この度無事ホットランとなりました。

 当社は、ECOARC™シリーズ7基を国内外に納入しておりますが、中国においては初号機となります。
 また、これまで原材料はスクラップ100%でしたが、本機はECOARC™シリーズ初の溶銑装入にも対応しており、より高品位の粗鋼を製造することが可能となっています。
 なお2号機については来年度初頭の稼働予定です。

 当社は「Green&Smart」(Green=脱炭素を推進するための技術革新・Smart=最新技術を駆使した製品のスマート化)を掲げ、最新テクノロジーを織り込んだ商品やサービスの開発、提供をすることで、人と社会と環境を大切にする技術を提供し続けます。

(※1)本渓鋼鉄
 1905年の設立以来、中国鉄鋼業界で長い歴史を持ち、線材、鉄筋、パイプ用鋼、各特殊鋼、熱延鋼板、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス等60以上の製品、7500以上の規格をカバーする中核企業です。また、省エネ、排出削減に向けた企業変革と先進技術導入を絶え間なく進める努力を続けています。
 当社からは、2006年に自動車鋼板用連続焼鈍ライン(CAL)を納入しました。
 2021年には同じ遼寧省に拠点を置く鞍山鋼鉄と合併し、中国2位、世界3位の粗鋼生産能力をもつ鉄鋼企業となっています。

(※2)ECOARC™シリーズ
 ECOARC™シリーズは従来型電気炉と比べ大幅な電力原単位の削減を実現する環境対応型高効率アーク炉です。鉄スクラップを溶かす過程で発生する排ガスの熱エネルギーを再利用し、鉄スクラップを高温で予熱します。少ないエネルギーで溶鋼を生産することができるため、使用電力量やCO₂排出の抑制につながるだけではなく、騒音の減少、排ガス処理設備による白煙や悪臭の解消など環境負荷へも対応しています。
 初号機は2001年に納入され、現在は建屋の制約に応じて「ECOARC™」、「ECOARC-light™」、「ECOARC-FIT™」の3タイプをラインアップしています。

操作室の様子。徹底した自動化により製鋼工場全体の集中遠隔操作が可能に。

操作室の様子。徹底した自動化で製鋼工場全体の集中遠隔操作が可能に。

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