韓国・現代製鉄 唐津製鉄所向け 新製鋼工場(Ⅲ期工事) ホットラン

2013年11月5日

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2010年から2011年にかけて当社が完工・納入した現代製鉄(Hyundai Steel Company:本社・韓国ソウル)唐津製鉄所向け年産800万トン新製鋼工場建設工事(Ⅰ期・Ⅱ期工事)に続く生産能力増強工事(Ⅲ期工事)は本年9月初旬のホットランに成功し、年産1200万トンの製鋼工場が完成しました。

このⅢ期工事は2011年6月に契約し、契約後20ヶ月でFOBというこれまでにない短納期プロジェクトでしたが、2012年11月にOG設備主要機器の建屋との同期化工事を行い、2013年5月に各機器の試運転を開始、同年8月よりRH設備、LF設備、KR設備などの二次製錬設備のホットランを開始、そして9月にはNo.4及びNo.5BOF・OG設備各プロセスのホットランを順調に完了することができました。

今回のⅢ期工事の完工により、Ⅰ期・Ⅱ期工事で完成した一製鋼工場と溶銑ピットを共用するという世界初のレイアウトによって、物流・プロセスの両方に相互補完機能を有するCompact Integrated Steel Mill(CISM)として、一製鋼工場と二製鋼工場の一体化を実現させています。

現代自動車へ自動車用鋼板を供給する現代製鉄にとって、製鋼工場はその品質を決定付ける最も重要なプロセスであり、関係者の知恵と努力によって確立された高効率且つ高品質な製鋼生産体制は製鉄業界においても大きな注目を集めています。

当社にとっても、この貴重な経験・実績と共に、Ⅰ期工事からⅢ期工事までの長きに渡って築き上げた現代製鉄との信頼関係はかけがえのない財産となりました。

 

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